会社のブランドづくりについて
CI(コーポレート・アイデンティティー)企業ブランドの構築と定義 (理念の統一)
VI(ビジュアル・アイデンティティー)ブランドの可視化と整合性 (視覚の統一)
BI(ビヘイビア・アイデンティティー)ブランドらしさ・振る舞いの明確化と訴求 (価値の統一)
大手企業などは上記のようなCI活動をするにあたり、経費や時間をふんだんに使用し、まさに社運をかけて運営しています。
例えば経営陣の交代で社の方針に変更があれば、専門部署が置かれ、スローガンが変わり、企業ロゴが一斉に変更され、CMが打たれ、広告が出され、社内外に盛大なアナウンスが行われます。
また、ごく小さな会社や、始まったばかりの会社であれば、比較的小規模な活動で網羅できるためにスムーズに始めることができます。
しかし、ほとんどの企業は、多岐にわたる部所があり、歴史があり、過去のPRツールがありますが、予算や時間をCIより、個々の製品への行き当たりばったりなPRにさいてしまい混沌としています。
私たちは、少しづつの「じわじわ作戦」でお話ししています。
「できないからやらない」でいいわけではありません。お客様にも選ぶ権利があるので、お金を払って製品を購入する以上、「ちゃんとした会社」から製品を選ぶことを希望しています。(単なる価格の値下げ競争にはあまり関係ないようですが、そのお客様はおそらくリピーターにはなってくれません)
お客様にとって「ちゃんと」とは「有名である」ことではなく、お客様にとって「誠実である」「いい仕事をしている」「嘘をつかない」「期待を裏切らない」時に「継続できる資本がある」といったことです。
たとえ有名企業でなくてもお客様にとって「ちゃんとした会社」であれば良いのです。
製品パンフレットをご依頼のお客様でも、リーフレットをご希望の会社でも、お持ちのロゴマークやスローガンを伺いながら全体を意識して製作を始めます。CIを代表の方や広報担当の方と一緒に考えながらの製品PRの展開を始めるのです。ご理解いただいてくると、他の製品もチグハグでないか?疑問がわいてくると思います。その時にさらにブランドイメージを統合していけばいいのです。
ブランドイメージは架空のものではなく、製品から滲み出すものです。
各パッケージ・パンフレットやHP、あらゆる印刷物やPRはその会社から発される「顔や声」のようなもの。
そのためのルール計画がCI・VI・BIにあたります。
常に「声色」が違う、お客様によって「顔色」が豹変するような会社は信用できませんし、誰だったのか記憶すらしていただけません。少なくとも今から発声する「声」はお客様を惑わせない「誠実な発声」をしていけば、いつの間に全体から「あの製品の会社だ!」が生まれ、それが会社のブランドになっていきます。
これはお客様に対する「信頼」を獲得するだけでなく、そこで働く社員の方々にとっても「自分たちが何者か、どう振る舞うべきか」ということがわかりやすくなり、自信と誇りを持って営業することができるようになります。
実際には、私が製品の利点などをお伺いしても、自社製品の、どこがどのくらい素晴らしいのか社員が理解していないことがあります。その素晴らしい情報の多くが、その会社では当たり前なために埋没してしまっている上に、他社と比較することなく、自社の製品ばかりを見ているから気付いていない。整理していくと徐々に社員の方々から「うちの会社の製品はそんなにすごかったのか!」と驚かれることがよくあるのです。
ブランドづくりにおいてデザインの仕事は中からも、外からも「信頼」を獲得していただくお手伝いができると考えています。
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